第七回 公開録音2

 これはRZ高校のA氏が企画立案、プロデュースし、9696動画に投稿された作品である。
 作品を再生すれば、今回は学校の体育館のような画面に運命と達筆な手書き文字が書かれた青い男性用マークとネタ帳の絵、パイナップルの絵、目だけ黒くした某ラノベキャラが映し出された。
 しばらくするとアップテンポの明るい曲が流れ始め、音源を示すかのように各イラストの上には文字が記されていく。

 そして、パイナップルの上に「やっちまった…」と言う文字が書かれ、それは始まった。



【ラジオ・残メンカルテット(第七回)】


パイン(以下宮)「録画失敗したっ…!」

運命厨(以下森)「ぷぷっ」

ラノベ(以下黛)「ざまぁ」

ネタ帳(以下月)「ご愁傷様です」

宮「運命厨とラノベは轢く今すぐ轢くこれでもかってぐらい轢く、轢いてやる」

森「やめっあだだだだだだいったすっ!」

黛「ああああああああであったい…!」

月「早速軽トラの餌食になってますが、大丈夫ですか?」

黛「……だいじょばねーよ」

森「ぐぬぬ、オレのイケてるフェイスがっ…!パインのバカ!バーカ!!」

宮「あ?なんて?」

森「なんでもありませんっ」

月「えっと、今回も公開録音な訳ですが………どうですか?意気込みとか」

黛「一応二本録りな訳だが、」

月「それ言っちゃダメなやつです」

黛「訳だが!なんだが結構間が開いて、一本録りを二回してる気分だ」

森「八月後半だと思ってたらネタ帳の誕生日過ぎてあっという間に十一月だもんな。っていうか十一月って言ったらパインの誕生日じゃない?もうすぐだよね?」

宮「おう」


\ネタ帳(先輩)おめでしたー!/
\パイン(サン)おめでっす(なのだよ)!/


月「ありがとうございます!」

宮「あざっす」

黛「オレの誕生日の時ってケーキあったよな。今回はどうなんだ?」

月「あー…用意して、あるみたいです」

宮「顔面ケーキフラグだな」

森「悪夢再び…!」

月「えっ、二つ?」

黛「二人分ってことか」

宮「つまり、この中の二人が顔面ケーキの餌食になるっつーことか」

森「オレはラノベの時(第一回)に食らってるからやらないぞ」

黛「は?」

宮「は?」

森「止めて、お前何言ってんの?みたいな顔で睨むの止めろ下さい」

月「とりあえず、タイトルコール言いましょうか。せーの」


全『ラジオ・残メンカルテット!!』


宮「この放送はAグループ、その他のスポンサーの提供で送りします」


森「前回に引き続き今回もあの魔のコーナーをまるっとやるぞ。『即興お題でトークしまショウ!』」

黛「このコーナーは目の前にいるリスナーから即興お題を貰い、四人で軽快なトークを繰り広げ…マス」

宮「あ、じゃあ、こうしようぜ。即興お題に上手く乗り切れなかった二人が顔面ケーキの刑。どうだ?」

黛「いいな、それ」

森「負けられないな」

月「良い子の皆さんは食べ物を粗末に扱わないようにしましょう」

森「早速一つ目行くぞ!ZN(残メンネーム)・おは朝は神の信託さんからの即興お題。『明日のおは朝占い、蟹座のラッキーアイテムはなんだと思いますか?』」

宮「心底どうでもいい」

月「まあまあ、そう言わずに」

黛「ミニ四駆でいいんじゃね?」

月「適当過ぎます!!」

森「と言っても自分の星座じゃないし、間違ってる可能性の方が高そうだし。そう簡単には思い付かないよ」

宮「あっ!あれは?便座カバー」

黛「いや、もっとなんかある筈」

森「扇風機?」

宮「うわっ、くそ邪魔過ぎ」

月「ちゃんと考える気あります?」

黛「ない」

宮「ないな」

森「ないけど」

月「CM行って下さい!!」



+++



「きんきん」
「りんりん」
「さんさん」
「きんきん」
「KD高校」


「Aグループは世界一ィィィィイイイ」
「Aグループです」


+++



森「いつにも増して適当だね、今日のCM。スタッフさんが考えたやつ?」

月「オレです」

黛「え」

宮「あ、なるほど」

月「これぐらいしても罰は当たらないと思いませんか?」

森「ソウダネ」

黛「え?」

宮「ほら、斯く斯く然々…つーことがあってだな」

黛「なるほど分からん」

月「終わったあとに裏で詳しく話すので聞いて貰っていいですか、いいですよね」

黛「アッ、ハイ」

森「じゃあ、コーナーの続きでもするか」

月「えーっと…ZN・HKT(ハイスペック鷹)さんの即興お題。『うやむやにしたパインさんが録画失敗した番組の話』」

宮「轢 く ぞ」

森「今鳥肌がぞわって!ぞわって…!」

黛「ちなみにパインが録画失敗したのはみゆみゆがゲストで登場するトーク番組な」

宮「おまっ傷口抉ろうとすんなよ!」

黛「オレは抉った傷口に塩を塗りたくってるだけだが?」

宮「尚悪いわ!!」

月「塩を塗られたからってしおれないで下さい!」

宮「3点!!!」

月「 」

森「むしゃくしゃするからってネタ帳に八つ当たりするのはよくないと思うぞ」

宮「誰のせいでむしゃくしゃしてると思ってんだ…!」

黛「誰だ?」

宮「お前だよ!」

月「運命厨さん、どうします?」

森「ほっといてもいいんじゃない。それより次のお題いこっか」

月「そうですね。次はどの即興お題にしましょうか」

森「あれだけは嫌だな…」

黛「…ああ」

宮「オレもあれだけはぜってー嫌だ」

月「ハッ、サランラップを使って考えたラップ!キタコレ!………あ」

宮「ふんっ」

月「いたいっ!」

森「保護者の会がいるのにネタ帳のことよく殴れるよなお前」

宮「甘やかすだけじゃダメなんだよ。つか、ペラい台本で殴ったことにオレの優しさを感じろっての。運命厨だったらパイナップルでぶん殴ってたとこだったぜ」

森「泣いた」

黛「こうなったら一蓮托生だな、全員で死ぬぞ」

月「ラノベさんって結構男前ですね」

黛「運命厨とは違う」

森「恥ずかしいからってオレを比較対照にするのは良くないぞ」

宮「んじゃ、読むぞ。ZN・東北のイタズラ小僧さんからの即興お題。『ある映画でサランラップキスってやつをやってんの見たんだけど、四人でやったら面白そうじゃね?』さっさと終わらせるぞ」

黛「スタッフからあみだ貰った」

月「どこにします?」

宮「オレ、右から二番目」

森「オレは…一番左」

黛「一番右」

月「じゃあ、オレは運命厨さんとパインさんの間ですね。組み合わせは偶数奇数で分けましょう、いいですよね?」

黛「ああ」

宮「了解」

森「ちなみに聞くが、誰とするのがまともだと思う?せーので指差してみようぜ」

全『せーの』

月「え、オレ?!」

宮「どう考えてもお前以外いねーだろ」

森「ラノベかパインとするぐらいなら断然ネタ帳がいい」

黛「そういうネタ帳はどうなんだ?誰も指差してねーけど」

月「誰としても一緒なので…」

森「デスヨネー」

宮「知ってた」

黛「あみだやるわ」


【あみだ中】


黛「…あみだの結果言うぞ。1・オレ、2・ネタ帳、3・パイン、4・運命厨……ってことでオレ死んだマジ死んだっ…!」

宮「 」

月「運命厨さん、よろしくお願いします」

森「お、おう…」

宮「うわっサランラップきた」

月「どっちからします?」

黛「パイン」

宮「ああ、ちょくら死んでくるわ。で、お前待つ?それとも来る?」

黛「逝く」

宮「おい目が死んで、うぶっ?!」

森「パインの顔面に真顔でサランラップ押し付けるラノベの姿がシュール過ぎる」

月「あ、顔近づけて…」

宮「?!!!」


\ひゃあああ! ぶあははははは!!!/
\きゃああああああああ!!!/


森「いーち、にー、さーん、よーん、ごっ!はい、しゅーうりょーう!!!」

宮「ぶはっ」

黛「………」

月「どうでした?」

宮「 」

黛「 」

森「なるほど、感想さえ言えないほどのものすごいダメージなのか」


【パインとラノベが復活するまでしばらくお待ち下さい】


宮「死ぬかと思った、いろんな意味で」

黛「お前らさっさとしろよ。そしてさっさと終わらせてオレは帰る。帰って林檎たんの抱き枕でお口直しするんだから」

森「それはそれでどうかと思う」

黛「あ?」

宮「ああくそむしゃくしゃする誰でもいいから轢かせろマジで」

月「荒れてる…」

森「じゃあ、ネタ帳やろうか」

月「はい」

森「………」

宮「何難しい顔して固まってんだお前」

森「なあ、ネタ帳のキス待ち顔がものすごくあざといんだけどどうしたらいい?」

黛「知らねーよ」

月「あの運命厨さん?」

森「は、はい!」

宮「腹括ったらしく運命厨がネタ帳にサランラップ押し付けて顔を近づけ……」


\ひぎゃああああああああ!!!/
\ネタ帳先輩が汚されたああああ!!!/


黛「いーち、にー、さーん、よーん、ご。終了だ」

宮「どうだ感想は」

森「 」

月「 」

黛「やはりお前らも言葉も出ないほどのダメージだったか」


【運命厨とネタ帳が復活するまでしばらくお待ち下さい】


森「保護者の会がネタ帳に急いで鼻セレブ持って来たことでオレの心に更にダメージが蓄積された。泣いていいよねこれ」

黛「泣き顔隠すのにクリームたっぷりの誕生日ケーキはいかが?」

森「いらない」

月「大丈夫、こんなのノーカンなんだ。キスしたうちには入らない、入らない」

宮「全員傷心してて顔面ケーキどころじゃねーな」

森「パインとラノベはどんだけ顔面ケーキやりたいの?!」

月「もう半分ずつにして四人で顔面ケーキしましょうよ。笑いをとって、後腐れなく終わりましょう。ハッ、笑いもケーキも割らねーうぶっ」

宮「言わせねーうばっ」

黛「ホモホモしい展開ですんません。次回からは自重しようそうしうぼっ」

森「ラノベお前誰に謝っうべっ」

月「………」

宮「………」

森「………」

黛「………」

森「…最後にいつものお知らせだ。感想の他にも“残メンQ&Aのコーナー”への質問や悩み、オレ達への無茶ぶりや“一言物申し隊”へのメッセージも随時募集してるよ。全ての宛先はコメント欄まで」

黛「お前らからのご応募、」

全『待ってまーす』

月「という訳で、今回のお相手は」

宮「みゆみゆ命・パインと」

森「女の子命・運命厨と」

黛「二次元命・ラノベと」

月「ダジャレ命・ネタ帳でした」


全『次回も残念なラジオがやって来る?』


宮「この放送はAグループ、その他のスポンサーの提供で送りしました」


\結局回避出来なかった…/
\今回は全員顔面ケーキ食らったからいいじゃないですか/
\顔面ケーキに使ったケーキはオレ達で美味しく頂いたぞ/
\甘かったな…/





 こうして四つのイラストが描かれた体育館のような画面は黒い画面に切り替わり、停止した。
 どうやら放送は終わったようだ。
 そして、このハチャメチャラジオは次回もあるらしい。

続く...






[前へ] [次へ]
[戻る]





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -