「私…どうして麗美と友達になったんだろうね」


机の上に広げられたポテトチップスをつまみながら、クレアは言った。
普通のものより堅めに焼き上げてあるのがこのシリーズの売りらしく、パリパリと心地好い音が部屋に響く。


「クレア、大して頭もよくないのにね」

「うん。麗美や菊地が言ってること全然分かんないもん。…あ。あと、ついでに鬼塚も」

「アイツとあたし達は別の意味で、でしょ?」


そう言って麗美は、大人っぽい笑みを浮かべる。
さらさらのブロンドヘアに、いかにも利発そうな切れ長の瞳。左右で瞳の色が違う人間なんて、麗美以外に見たことない。

もっとも、麗美の場合は「利発」どころのレベルじゃあないんだけど。
文部省から認定されている、IQ200以上の超天才児なんだって。
高校に行かなくても大学に行ける。なーんて、凡人の私からしたら羨ましい以外の何物でもない。


「でも、頭が良過ぎるのもきっと大変だよねえ」

「そーよお。分かりきってる内容をもう一度教えられるなんて、ホント退屈。それにしても、この教科書も困ったもんよねー」


○○が××って解釈されてるんだもん。あれには驚いたわー。だって、××には△△の意味が含まれてるのよ?もしもこれから○○を使う機会があったとして「〇〇です」なーんて言ったら∞∞は**するんじゃない?

あー、麗美がまた難しいこと言ってる。言ってることはなに一つ分かんないけど、麗美のこの表情好きだなー。

…あ。そっかあ。分かったぞ。


「私、麗美が麗美だから麗美と友達になったんだよ、きっと」

「はあ?」

「…あは。自分で言ってもよく分かんないや」

「アンタって、ホント馬鹿よねえ」




(アンタのそういうところ、嫌いじゃないけど)
(んー…?麗美い?)


2011.01.31. 


thanks:Mr.majorca

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