「…星には、様々な種類がある」

「…えっ!?」


普段寡黙な彼だけに、クレアはつい大袈裟に反応してしまう。
すると、怪訝な顔でこちらを見られた。


「な、何でもないよ!それより…話、続けて?」


まだ少し眉を顰めたまま、星について語り出す。

懐かしむように。
少し、寂しげに。
とても優しげに。

クレアはいつの間にか、クラトスの横顔に目が行ってしまい、話は上の空で聞いていた。


「私の顔が、どうかしたのか?」


先程までの優しげな表情から打って変わって、いつもの表情に戻る。


「…笑った顔、素敵」


クレアは心の中で思っていたことを、無意識のまま口にする。


「凄く、優しい顔…」


そう言ってクレアが微笑むと、クラトスは目を逸らし、


「…そうか」


とだけ呟いた。


心做しか、その顔に少しだけ、赤みがさした気がする。


「…もしかして、気を悪くしちゃった?」


クレアが尋ねると、クラトスはクレアの瞳を真っ直ぐ見て、優しく微笑んだ。




(きれい…)


2009.08.28. 


thanks:Mr.majorca

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