世界再生の旅の途中、サイバックに立ち寄った。のんびり街を散策したり、ここぞとばかりに図書館へ足を運んだりと、仲間達は各々の休息時間を満喫している。
またとないチャンスに、リフィルは迷うことなく図書館へ向かった。心なしか図書館へと向かう彼女の足取りはいつもより軽い気がする。
そんなリフィルを追って、クレアは図書館へと足を運んだ。


「せーんせっ!」

「あら…。どうしたの、クレア」

「なにか手伝うことはありませんか?」

「ありがとう。でも、資料をまとめるだけの簡単な作業だから大丈夫よ」


せっかくの休息なのよ。ゆっくりしなさい。
リフィルが柔らかい笑みを浮かべるも、クレアの顔には「手伝います」と書いてあるばかりだった。
何故なら、リフィルが「資料」と称した冊子は、山のように積み上がっていたからだ。

一度こうと決めたら突き進む。一体誰に似たのかしら…と、リフィルは内心ため息をついた。
けれどそれはクレアのことを心から愛しいと思うからで。
一人の生徒であり、仲間である。自身とは違い素直に感情を表現できる彼女を、心のどこかで羨んでいるのかもしれない。


「それじゃあ、付箋が貼ってある箇所を読み上げてもらっていいかしら」

「はいっ!」




(ね、ネクロ…ミノコン…?)
(ネクロノミコン、ね。…ちょうどいいわ。この機会に復習しておきましょう)
(えっ…)


2012.05.28. 


thanks:carol

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