携帯電話のアラームが、部屋中に響き渡る。
バラード調のそれを歌っているのは、青い髪のボーカロイド《カイト》
「おはようございます、マスター」
「…おはよー…」
「まだ眠いんですか?」
「カイトー、いつもの…ちょうだい?」
両手を広げて「いつもの」をねだる彼女に、カイトは照れ臭そうに、けれども柔らかく微笑んだ。
はいはい。
そうして今日もまた、愛しい彼女のりんご色の頬に、キスを一つ落とす。
宝石を食べたいお年頃
(えへへ…。おはよう、カイト!)
(おはようございます、マスター)
2011.02.28.
thanks:
Mr.majorca