「あ、先生。ゼロス知らないか?」
「ゼロス?どうして?」
「あいつと泳ぎの競争しようと思ってさ、でもいないからどこにいるかと思って」
「…ゼロスならコレットたちと遊んでいるわ。全く、女の子好きなのねえ」
「え!?大丈夫かよ…」
「リズナがいるから大丈夫だとは思っているけれど…」
「リズナがいるなら大丈夫だな」


にやりと笑ったロイドは、コレット達がいるであろう方向を見やった。





ゼロスはコレットとクレアのダブル水掛けを喰らい、思わずうずくまっていた。
リズナはそれを大笑いしながら見ている。

顔を拭い、軽く頭を振った彼は、恨めしそうに二人を見た。


「コレットちゃん、クレアちゃーん…、かなりきついでしょーよ」
「大丈夫、ゼロス」
「っていうかリズナ!お前が攻撃しないから、俺さまが一人で頑張らなくちゃいけないんですけど」
「親友に水かけるわけには行かないからね」
「さっきまで水かけて人が言うことじゃ――ぶふっ!」
「あ、ごめん。聞こえなかった」
「くすくす…、リズナ、ゼロスは味方だよ?」

「ゼロス、大丈夫?」
「あぁ…、優しいのはクレアちゃんだけだよっ!」
「ゼ、ゼロス…」
「ふふ、リズナ」
「わかってるよ」


ゼロスに近付いて心配そうにのぞきこんだクレアに、ゼロスはきらきらと目を輝かせて、クレアを見た。
クレアは恥ずかしくなったのか、かなり顔が赤い。

ゼロスは知ってか知らずか、天使が舞い降りたと言わんばかりに、クレアを放さない。
どうすればよいのかわからず、そろそろ顔が沸騰を迎えそうになっていた。

助けを求めるようにコレットたちを見ていても、笑っているだけで、助けてはくれない。
顔が赤くなりすぎて沸点に達しようとした時。


泣き声が、した。


「――ぅ、うわあぁんっ!」
「えっ?」
「子供の泣き声だ。一体どこから…」
「あ、見て!」
「あの子が泣いてる?」


コレットが指差した先には、3〜4くらいの女の子が泣いていた。


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