私達双子のドールは二人で一人。ねぇ、蒼星石…


私は、貴女の――






蒼星石に手を引かれ、薔薇園の中を駆け巡る。
しっかりと握る掌から、絡めた指から、蒼星石の温かさが伝わってくるですよ。


その時、貴女が急に止まるから、私はそのまま勢いでぶつかってしまう。


「君は本当にそそっかしいなぁ…ふふっ……翠星石、これを見て?」


蒼星石が指差したそれは、一際美しく咲き誇る、蒼い薔薇と翡翠の薔薇。
互いを誇張し合うようにも、仲良く寄り添っているようにも見える。


「綺麗…です……」


あまりの美しさに感嘆の声が漏れる。
我に返った翠星石は、蒼星石、と名前を呼ぶ。
なぁに?、と疑問符を付けてこちらを振り向く。


教えてくれたお礼です、貴女の頬にキスを一つ。


「………す、翠星石!」


頬を真っ赤に染めて私を見る蒼星石。


「絶対に、また二人で来るですよ!」


私は声を弾ませた。






大好きな蒼星石。


私は、貴女の優しいところが大好きなんですよ。




(あなたはわたし)
(わたしはあなた)


thanks:Mr.majorca

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