「敬語もいらねぇ」
「……う、うん」
「上出来上出来♪」
ゼロスはそう言って二カッと私に微笑みかけた。
(本当に……綺麗だなぁ…。)
そんなことを考えていると
「あと五分だけこのままでいさせて?」
先程と同じ願い出をしてきた。
無理です!とか言っても離してくれないんだろうな…。
そう思う程にゼロスはしっかりと、でも優しくクレアを抱き締めていて。
「分かった…でも時間になったらちゃんと起きてよね?」
「もっちろ〜ん」
これは…夢?
大好きなあの人も私のことが好きだったなんて。私は世界で一番幸せ者だわ!
「ゼロス…私も愛してるよ」
五分という時間は現実的には短いけれど、まるで永遠に時が止まったようにな気がした。
二人はお互いを抱き合うようにして眠りに付いた。
硝子の靴は並べて置いておくわ
2009.06.21.
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