ソーサラーリングと動物達の力を借り、何とか浮島まで来たことは良いが一向にクレアが正気にかえる気配はない。
「…クレアちゃん」
「なぁに〜?」
何だか段々声が幼くなっている気がする。
「クレアちゃんが俺さまを好きな気持ちはよーっく分かったから…そろそろ離れてくれねぇかな〜?じゃないと俺さま…」
「ゼロスはギュ〜ッてされるの…嫌い?」
クレアは今にも泣き出しそうな顔で訊いた。
(そんな顔されたら断るに断れないじゃないのよ…)
「嫌いじゃねぇけ…」
そう言いかけたゼロスの唇に柔らかい何かが触れた。
「…!」
「じゃあ…これならどうだっ!」
小さな子供がする様な『してやったり!』と言わん許りに満面の笑みを浮かべるクレア。
「…参ったなぁ。やっぱり俺さま、クレアちゃんには敵わないぜ」
そして今度はゼロスからクレアの額にキスを一つ落とした。
「ゼロス、大好きっ!」
この唇で誘惑してあげる
2009.06.24.
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