「えぇええぇえ!?」
あまりに突然の出来事に仲間達は仰天した。
そんな中、一人冷静沈着なリフィルは細い顎に手を当て、
「確か…カヤルコの香りには惚れ薬の効果があるのよ」
そう告げた。
「でも…何で俺さま?」
クレアからの猛アタックに困惑しながらゼロスは訊いた。
「鳥類の『刷込み』という現象と同じで、焦点が合ったその時、ゼロスを一番に見たからでしょう」
「じゃあ…今のクレアの状態は…」
頬を赤く染めたジーニアスが言いかけた言葉をプレセアが繋げる。
「ゼロスくんに…べた惚れです」
「ぷ!プレセアっ!?」
普段の彼女からは想像も出来ない発言にジーニアスは勢いよく後ろを振り向いた。
(プレセアちゃん…どこでそんな言葉を覚えたのよ…)
内心プレセアの発言に突っ込むゼロスだったが、それどころではない。
「大好きぃ!」
「好き好きっ」
「ゼロスぅ〜」
とクレアからの告白が一向に止まる気配がない。
「でひゃひゃひゃ!しょうがねぇな〜♪ここは俺さまからも愛の抱擁を…」
ゼロスがクレアの腰に手を回そうとした瞬間、
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