仲間達も急いでクレアの元へと駆け付ける。


「先生、クレアはどうしちゃったの?」


クレアの顔を心配そうに覗き込みながらコレットは訊いた。


「安心なさい。カヤルコの一時的な睡眠作用よ。すぐに目が覚めるわ」


リフィルにそう言われ、皆は静かにクレアの様子を見守る。


「あっ、クレアが目を覚ましたよ!」


ジーニアスが嬉しそうに声を上げる。


「私…?」


クレアはまだ焦点が定まらない瞳でゆっくりと周囲を見回す。


「珍しい花の香りのせいで一瞬気を失っちまったらしいぜ?」


クレアの身体を支えたままゼロスが答える。


「そうだったんだ…心配掛けてごめんね。ありがとう…ゼロ…!」


クレアの大きな瞳が一瞬、見開かれたと思ったら今度は急にとろんとした目つきに変わった。
グローブ越しからでもクレアの体温が少し上がったのが分かる。


「へ?」


一瞬の出来事に目をしばたたいているゼロスの腹部にクレアはいきなり抱き付き、


「ゼロスっ!だ〜い好き!!」


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