くじ引きで三つのチームに分かれて作業を開始した。
「…とは言ったものの」
溜め息混じりにジーニアスが言う。
「これってお城がテーマのはずだよね?」
――そう。
ロイド、プレセア、ジーニアスチームはノイシュを完全なまでに再現しており、ロイドは尻尾、プレセアは肉球にばかりこだわっている。
一方のしいな、コレットチームはコリンの像を作っているらしいが、
「コリンって…足は何本あったっけ?」
「え!?四本に決まってるじゃないか!」
「そっか〜でも八本あっても可愛いよね♪」
と先程から訳の分からない会話を繰り返している為、こちらも作業が進んでいない。
もう一つのチーム、ゼロスとクレアはその場に居なかった。
数分前ゼロスが、
「俺さま喉渇いちゃった〜。クレアちゃん一緒にジュース買いに行こうぜ」
と提案したのである。
人を疑うということを知らないクレアは、
「うん!」
元気良く返事をしてゼロスの後に着いて行ったのである。
(アホ神子め…最初からそれが狙いだったな…)
ジーニアスは楽しそうにしている仲間達を余所に心の中で呟いた。
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