「見て見て!」


至極楽しそうにアルタミラビーチの澄み切った海を指差すクレア。


「私、こんな綺麗なところで遊ぶの初めて!」


真夏に相応しい灼熱の太陽が赤々と燃えている中、クレア達一行は束の間の休息をとることにした。

仲間達は皆ホテルで用意してもらった水着に着替え、ビーチへ向かった。


「砂の城を作ろうぜ!」


到着するや否やロイドが拳を高く上げた。


「やろうやろう!」


コレットとクレアはロイドの意見に賛成する。


「じゃあ、ただ作るだけじゃつまらないから…」


ジーニアスが続きを言おうとしたその時、横から別の人物が言葉を繋げる。


「一番出来の悪かった人が皆にジュースをおごるってのはどうよ?」


ゼロスだ。
先程まで女性をナンパしまくっていたのにいつの間に戻って来ていたのだろうか。
しかしそんなことは全く気にせず、


「よし、その勝負受けて立つぜ!」


威勢のいいロイドの声がビーチ中に響いた。


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