「…は、いやっ…」
「ん、なに?クレアちゃんは着たままのがいいって?」
「はあ!?なにがどうやってそういう…」
「たまにはいいかもな〜。着たままするの」
うわあ…どん引きなんですけど。なんでそんなにこにこしてるの。これあれでしょ、いつもと同じように私の意見なんか聞き入れてくれないんでしょ。わかってる。
「なんていうかこう、普段と違うから一層燃えるって感じ?」
だから、誰もそんなこと聞いてないってば。
「毎回同じだと飽きちゃうかもしれないでしょ。クレアちゃん飽きっぽいから」
た、確かに飽きっぽいけど…こういうことにも通じるものなの?
「たまにはこういうの…いいかもよ?」
耳元に唇を寄せ、低い声でゼロスが囁いた。それだけで身体がびくりと跳ねる。
ああもう、なんだかんだゼロスに付き合ってしまう私も私なんだろうな…。
至近距離でかち合った蒼色に魅せられて、私の唇はゆっくりと弧を描いた。