「ん?…あっ、クラトスも食べる?」

「遠慮しておく」

「そう?」


クレアにとって、クラトスの不思議そうな視線の理由を考えるよりも、食事を済ませることの方が重要らしい。

再び食べ物を口に運び始めたクレアは、肉を食べては「んー!ジューシー!」と、野菜を食べては「みずみずしい!」と、ごく簡単な感想を述べ、嬉しそうにそれらを咀嚼する。

何がそんなに嬉しいのやら。心の中で呟けば、クレアと視線がかち合った。
彼女は皿とフォークを持ったまま、満面の笑みを浮かべたのだった。

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