あなたが一歩進めば、私は二歩進む。
私が一歩進めば、あなたは半歩進む。
歩き慣れたこの道も、あなたと一緒なら輝いて見えるの。
「ほらよ」
私の手を引いて歩幅を合わせてくれるあなた。
私は、赤く染まった頬を見られないようにと俯いた。
きっと、緊張しているのは私だけなんだろうな。あなたは女の子の扱いなんてお手の物なんでしょう。手を繋ぐことなんて、ただのスキンシップでしかないんでしょう。
でもね、私にとっては。
(…あれ?)
ちらりと見えた「あかいろ」はあなたの髪の色?それとも、頬の色?
見間違いかもしれないけれど、あなたも同じ気持ちだったら嬉しいな。