救いの塔の城壁が、まるで紙切れのように、内側から突き破る『なにか』に耐え切れず、崩壊していく。
塔の下層部では、その『なにか』が蠢いていた。
歪な形の『なにか』は、地表に姿を現したかと思うと、突如として狂い出す。
地を抉り、街を破壊するそれは、樹木の『根』にも見えないことはない。

逃げ惑う人々の叫びも虚しく、すべてが無に還っていく――。


*prev top next#

×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -