朝。ロイドとコレットがキャンプを張っていたその場所に、皆がいた。
ロイドは、仲間達を見回し、静かに問う。
「みんなの結論を聞かせてくれ」
真っ先に口を開いたのは、ジーニアスだった。
「ボクは…シルヴァラントへ帰る。ミトスも分かってくれたし。…それに、ボク、ロイドにずっとついていくって、約束したからね」
「私もよ。シルヴァラントはこれから復興する世界だわ。教師が必要だと思うの」
「あたしは勿論シルヴァラント組サ。ミズホのみんなとは、別れを済ませてきた。そっちはどうなんだい?」
しいなが言う『そっち』とは、テセアラに残る可能性が高いリーガルとプレセア。
彼らがテセアラを離れるということは、アリシアやプレセアの父を見守る者が、いなくなるということなのだから。
「会社はジョルジュに任せてきた。私は、アリシアのような犠牲者を生まない為にも、ロイドに協力したい。我が力は、微々たるものかも知れぬが…」
「私は…正直言って、どちらにしていいのか分からない…です。ただ…ロイドさん達がいなければ、私の時間は戻ってこなかった…。だからロイドさん達に…私の新しい時間を捧げます」
「ゼロスは…?」
「…な〜んだよ。結局みんな、わざわざ好きこんで衰退世界へ行くのかよ。世界が分断されれば、神子はいらなくなる。したら、俺さまは晴れて自由の身だ。それに、クレアちゃんと約束したからな」
「…約束?そうなのか、クレア」
「…うんっ!」
満面の笑みで答えるクレアに、仲間達はそれ以上詮索することはなかった。
「私が、しいなに…シットした?」
「そ」
「そっか…そうだったんだ!それじゃあ私は…」
ゼロスのことが、好きなんだね!
にっこり、と。
柔らかい笑みを浮かべたクレア。
その時、ゼロスは――
to be continued...
(11.01.05.)
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