「じゃあ、ミトス。アルテスタさんと仲良くな」
「遊びに来てくれるよね?」
『もっちろん!』
不安そうなミトスの問いに、クレア達は声を揃えて答える。
世界を再生するまで、まめに会うことは出来なくなってしまうだろうが、心はいつでも繋がっているのだ。
離れていても、友達であることには変わりない。
「プレセアの妹の仇が見つかるように、祈ってるよ」
「…ありがとう」
「プレセアの妹の仇?それは一体どういうことだ?」
「そうか、リーガルには話してなかったな」
「あー!…で、でもよ!そんな話をここでほじくり返さなくても…」
「何言ってんだよ!プレセアの妹は殺されたんだよ!」
「殺された?」
リーガルの表情が、険しいものに変わった。
「はい。プレセアの妹さんは、ブライアンさんって貴族に仕えてたそうなんです。でも、そのご主人さまに…」
「酷い奴サ!まだ年端もいかない子供を…殺すなんて!」
「妹…だと?プレセア、お前の妹の名は?」
「…アリシア…です」
「!…そうか…。その殺人鬼に、心当たりがある。…私を、アルタミラへ連れていってくれ」
プレセアの妹アリシアは、仕えていた貴族に殺された。
その主の名前は『ブライアン』という。
この僅かな情報だけでは解決が困難であろう事件は、急展開を見せる。
ミトスに別れを告げた一行は、リーガルの望み通り、アルタミラへと向かった。
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