「ミトス!やっぱりミトス!でも、さっきの攻撃は?それに、どうしてレアバードを…」
「ごめんなさい。ボク、やっぱり心配で、みんなの後をつけていたんだよ。それで、レネゲードって人達にお願いして、レアバードを貸してもらったんだ」
「でも、あの物凄い攻撃は…?」
「あれは…ボクにも分からないよ。ボクは笛が聞こえたから、どうにかして中に入ろうと思って、必死で、ドームにファイアボールをぶつけただけなんだ。そしたら、突然、金色に輝く鳥がやってきて、ボクを助けてくれたんだよ」
「金色に輝く鳥?…まさか、アスカ?」
光の精霊アスカは、ルナと共にマナの守護塔で眠っているはず。
否、確かルナは「アスカを探して欲しい」と、のたまっていた。
各地をさまよう精霊が、何故一行の元に?
「まさかと思うけど、ジーニアスが吹いた笛の音が、アスカを呼んだとか?」
「ミトスの笛が?」
「どうかしら…。その笛自体を調べてみないと、何ともいえないわね」
「それよりみんな、休んだ方がよくない?パルマコスタに戻ろうよ。ボク、ニールさんに黙って出てきてしまったから、謝らないと…」
「そうだな…。詮索してても分からねぇし、取り敢えず行くか」
初めての同族の友達は、ボクを…ううん。
ボク達を、見捨てることなく助けに来てくれた。
人間は、汚い。
そう思っていた。でも、ロイド達と旅をして、一緒に過ごして、その考えは間違っていたことに気がついた。
みんながみんな、そうじゃない。
「ミトス、ありがとう!!キミが来てくれて、本当に助かったよ!ミトスって凄いんだね!」
「う、ううん。そんなこと…」
「ボク、ミトスと友だちになれてよかった!」
「…うん。ボクも…嬉しい」
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