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朝から翔に痴漢まがいなことされてうんざりなわたし、相沢陽菜。
てか、まがいっちゅーより、もはや痴漢じゃん。幼馴染みだから殴って終わる話だけど。


「はあー」
「どんまいだね、うま子。」
「どんまいだね、じゃないでしょ!てか、あんたわたしを見捨てたじゃん!」
「いやいや、あんな朝から盛ってる男みたら、そりゃびっくりするだろ。なんだろ。蜘蛛に捕まえられた蝶々的な?」
「なんかかっこいい表現使っちゃってドヤ顔してるみたいだけど、まじあれ怖いんだからね!
もうお嫁に行けないっ…」

「なら僕がもらってあげるよ」


わたしが嘆いてると、胡散臭さ100%な笑顔まき散らしながら、気持ち悪いこと言い出したはるちゃん。


「は、」
「ま、僕がこんなこと言わなくても、三十路でひなが僕に結婚を求めてくるのは必然的なことなんだけどね。」
「はい?」
「ぶははっ!はるくんそれウケる!!」
「え、きのちゃん?」
「ひなは三十路になっても恋人できないよ。」
「は、ナメてる?」
「はるくん面白いわー。
でもね、最近うま子にも春が来たらしいよー」
「え、え、きのちゃん??」
「年下のお、と、こ、の、こっ」


なんでそこで矢野くんのこと出るかな、今まで吹き出して笑ってたのにきゃっとか可愛くないからねっきのちゃん可愛くないよっ!
そしてなぜだ。さっきから散々わたしをナメまわしてたのに、いや、ナメるって人を馬鹿にする的な意味のそれだよ?てか、はるちゃん今更フリーズとか意味不明だっつーの。


「…く」
「はい?」
「ひなのくせに、年下の男に手出すとかムカつく。生意気なんだよ。」


え、何故そこで腹黒?いや今までも腹黒発言だったけど…どす黒?


「は、はるちゃんには関係ないじゃ…ぎゃっ」


はるちゃんは急にわたしの制服の襟を引っ張ると、ガブっとわたしのうなじを噛みやがった。
え、きもい


「はるちゃん何を急に」
「驚き方がまるで女子じゃないね。ま、ツインテールは萌え…女の子らしくていんじゃない?」


今「萌え」って聞こえた?まさかはるちゃんも翔と同類?あ!同類だった!

もう、朝から物騒なもの当てられたりうなじ噛まれたり…
この幼馴染いやだ。



ツインテールと男の子の事情A



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