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「せんぱい、」


それはお昼休みであった。


「お、やあ、疑問系美少年」


心の中でつけていたあだ名が思わず口から出てしまった。


「疑問系?」
「あ、いやこっちの話だから気にしないで」


きょとんとしている疑問系美少年。
てかつっ込むトコが疑問系の部分だけとか、どーいうことですか。美少年ってことは認めるの?あ、認めちゃうのね。まあ、事実だしね。くそ、眩しいな。


「先輩もお昼売店ですか?」
「違うよ。飲み物買いに来ただけ。」


そう言って真っ赤な色をした紅茶の缶ジュースを見せつけた。
そして、弁当自分で作ってるよすごいだろ、これでも女子なんだよと自慢してみるけど、無反応だったり。おい。
そういえば、疑問系美少年くん・・・


「きみ、それで足りるの?」
「へ?」


そんな可愛い顔で首かしげて、へ?じゃないよ、へ?じゃ。
育ち盛りなはずなのに、彼が手にしてるのはメロンパンとカフェオレのみ!
ナヨナヨなはるちゃんとかガリガリの翔でさえ食べる量ぱないのに。

てかメロンパンとか乙女だなあ、おい。


「メロンパン美味しいですよ?」
「いや、知ってるけど、そうじゃなくて・・・」
「じゃあ今度先輩が俺の弁当作ってきてくださいよ!」
「は?へ?」


いやいやいやいや!
今そんな話してないよ!


「矢野ーいくぞー」
「あ、うん!
じゃあ先輩作ってくださいね!」
「え、ちょっと待って、」


キラキラスマイルでそう言い残して、疑問系美少年は友達のとこに逃げたし。

そういえば疑問系美少年くんって、矢野って言うんだ。
知り合って入学式から三週間は過ぎてるのに名前知らなかったとは・・・



重要なのは名前を聞くタイミング



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