大好きよ!

神威大門にて






「ジンくーん、ただいま!」

「おかえり、何処に行ってたんだい?」

「色々!ここ来たの初めてだったし、校内見学してきた」

「そうか。一緒に行ってあげられなくてすまない」

「ううん、大丈夫。お仕事の邪魔したくないし。でも、楽しかったよ!」

「そう…なら、良かった」

「ジンくんが目つけてたジェノックの子も、こっそり見てきたよ」

「瀬名アラタかい?」

「そうそう、アラタくん。授業とかウォータイムとか覗いてきたんだー」

「ウォータイムか。僕も見ていたが…面白い発想をする」

「ねー。LBXの扱いも、ちょっと荒いけどなかなか巧いし…ま、私から言わせればまだまだだけどね!」

「ふふ、君だって、僕から言わせればまだまだだよ」

「うう、天才ジンくんと比べられても…」

「別に天才なんかじゃないさ、僕は」

「本物の天才はみんなそう言うのよー」

「天才といえば…法条ムラクは見たかい?」

「ムラク?って…ああ、あのロシウス連合の…ええと、バイトレットデビルの子か」

「そう。彼も、LBXに関しては天性のものがある」

「そういえば、さっき通りすがりで見かけたけど、なんか昔のジンくんに似てるなーって感じしたよ」

「僕と?」

「髪の色とか、雰囲気とか、冷たさ加減とか?…なんとなく、初めて会った頃のジンくんに似てるかなって」

「そうかい…?」

「あ、そういえば見た目もジンくんと同じで、結構可愛い顔してたなー。好みかも!」

「……そうかい」

「あ、ジンくん怒った?」

「…別に」

「ヤキモチかわいー。心配しなくても、好きなのはジンくんだけだから!」ぎゅー

「……知ってる」ぎゅっ

「えへへ、すぐ機嫌直った」

「…君には敵わないよ」

「私も、ジンくんには弱いけどね」

「……僕も」

「ん?」

「僕も、好きなのは、君だけだから」

「…うんっ!私だって!」










大好きよ!


(拗ねるジンくんが可愛くて、つい意地悪言っちゃうんだけどね)