12.女子会










「おはよう!」
「あ、おはようございます!」
「おはよう、なまえちゃん」
「遅くなってごめんね!」
「ううん、皆ついさっき来たところよ」





日曜日の朝9時55分、駅前へ到着すると、既に三人とも集まっているのが見えた。
慌てて駆け寄ると、此方に気付いた春奈ちゃんが手を振り、それに続いて秋ちゃんと夏未ちゃんも此方を向く。
三人とも、私服姿が可愛い…眼福眼福。




「夏未ちゃんおはよ!」
「おはよう、なまえさん」
「ではではっ!全員揃ったことですし、早速行きましょ行きましょ!」





テンションの高い春奈ちゃんに腕を組まれ、目的地へと歩き出す。
後ろで秋ちゃんと夏未ちゃんが、余程楽しみだったのね、とくすくす笑ったのが聞こえた。







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「見て見て先輩、これすごい可愛いですよぉ!」
「ほんとだ、かわいー」
「音無さんによく似合うわね」
「あ、こっちは夏未さんに似合いそう」





メンバーの半数が落ち着いた性格と言えど、中学生女子が四人でショッピングとなると、姦しくなるのは必然だったらしい。
思っていたよりも断然盛り上がり、きゃいきゃいと服やアクセなんかを見て回った。










「はぁー、いっぱい見て回りましたね!」
「そうね、沢山買っちゃったわ」
「こういう所は初めてだけど…結構、楽しいものね」
「私も、ショッピングなんて久し振りだからテンション上がっちゃったー」






一通りのお店を見て回って、現在は春奈ちゃんお薦めのお店にてランチタイム。
春奈ちゃんや秋ちゃんが楽しそうなのは勿論だが、夏未ちゃんも初めてのアウトレット、初めてのカフェレストランを体験して、嬉々とした様子だった。
当然私も例外ではなく、というか実は内心一番はしゃいでると思う。
だって、雷門三人娘と一緒にお出掛けだよ?一緒にランチだよ?楽しいに決まってるじゃないですか!
各々のそんなテンションも相まってか、四人のガールズトークはこれ以上無いほどに盛り上がったのだった。