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小話その4、今回から分岐モード入ります。まずは分岐1。


「牡羊座のお客様ー」

「あ、私です」

「へえ……おまえ牡羊座だったのか」

「はい、そうなんです」

「水瓶座のお客様ー」

「あ、俺だ。……なら確か新羅と一緒じゃねえか?」

「新羅さんも牡羊座なんですか?」

「そう、ついでに言うと4月2日生まれ」

「うるせえくらいに学年で一番年上だって自慢してたっけか」

「牡牛座のお客様ー」

「俺でーす」

「新羅さんってそういうことではしゃぐタイプには見えませんけど、意外ですね」

「乙女座のお客様ー」

「……はい。……俺もあまり話したことは無かったから見た目や雰囲気でしか判断出来ないが、どちらかと言えば岸谷は落ち着いている印象だよな」

「あー、年上について自慢してた訳じゃないよ」

「え?」

「二言目には決まって“誰よりも早く結婚出来る”って続いていたんだ」

「ああ……なるほどな」

「……あ、もしかしてセルティさんと?」

「そういう事なんだろうな」

「ま、それくらい惚れ込む気持ちも分からんでもないな」

「あれ? もしかしてドタチンはセルティラブ?」

「そうなんですか?」

「そうなのか?」

「いや、横恋慕する気なんてさらさらねえよ。いい女だってのは確かだけどよ」

「おおっと! ドタチン、結構突っ込んだねえ。それこそ意外だ、面白い!」

「臨也、変に煽るな」

「でも、確かにセルティはいいやつだよな」

「あの、静雄さん……多分それ、門田さんと言っている意味合いが少し違います」

「そうか?」

「ま、人間じゃないセルティと結婚って自体が不可能なんだけどね」

「自分から盛り上げといて……」

「見も蓋もないな……」

「なあ、話変わるけどおまえのそれ、クレープ?」

「そうみたいです。わりとスタンダードなチョコパフェですけど、これのおかげで結構豪華に見えますよね」

「確かに他のに比べると一番シンプルに見えるな」

「その分人気も定着するものだよ、そういうのは」

「……」

「あの、静雄さん?」

「あ、いや……悪い、何でもねえ」

「……一ついりますか?」

「えっ」

「なんだか物凄く食べたそうにしているので……二つあるから、良ければどうぞ」

「いや、でもそれはおまえのだし」

「……じゃあ、シズちゃんが貰わないなら俺が貰おうかな!」

「なっ!!」

「臨也さんが?」

「だってシズちゃんいらないっぽいし? 折角君がくれるって言ってるんだから、俺がもらう」

「……手前だけにはぜってえやらねえ。おら、寄越せ!」

「え、あ……はい」

「サンキュー。手前のはもうねえよ。ノミ蟲分かったか」

「……シズちゃん大人気無さすぎ」

「何言われても関係ねえよ」

「別にいいよ、もう一つあるし」

「えっ!?」

「あ! 手前、それはこいつのっ……!」

「だってシズちゃんだけ不公平じゃないか」

「そういう問題じゃねえだろ!」

「どっちが大人気ないんだか……」

(残ったクレープを取られ、ただのチョコパフェに……)

「……そんな顔するな。ランクは大分下がるが、俺のイチゴをやるから」

「こんなに沢山? 門田さん、ありがとうございます……!」

「「……」」

「……あーもう、シズちゃんに構っていたせいでいいとこ取られた」

「手前はいいとこどころか、悪印象になることしかしてねえじゃねえか」

「うるさい死ね」

「手前が死ね」


こうして小話をここで連作という形で流していくのはいいけれど、数が増えていくと過去ログ追っていくのも面倒ですよね。と、思ったのでメインページに近々ログをアップします。加筆もして、ちゃんとしたお話にしようと思っていたりいなかったり。



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