2011/01/15 12:20 ▽優しすぎる人(SS/黄昏) 「**、大丈夫?」 「……だめ…」 「…あんまり、落ち込まないでよ」 そういってリンクは私の頭をふわふわと撫でた。気持ちいい。でも今はその優しさが私を余計に惨めにさせた気がした。 あぁ、でも気持ちがいい…。 「**には俺がいるからさ、うん」 枕に埋めていた私の顔をそっと動かす。涙ごしにリンクの顔が見えた。ちょっとだけ眉間にシワがよってる。 「あんまり頑張らなくていいよ」 俺がなんでもしてあげる。 こぼれた涙をリンクはゆっくり指先ですくいあげた。青い目に私が映る。涙はゆらゆらと揺れた。 「そんなんじゃ私ダメ人間になっちゃうよ」 「いいよ。**が俺を愛してくれるならそれだけで充分」 「だから俺のために笑って」 リンクの手のひらが私の頭を撫でる。やっぱり彼の手は気持ちいい。そして彼は優しすぎる。 少し狂い気味。優しさもここまでくるとちょっと嫌だなあ。キライじゃないけどリンクらしくない。もっと応援してくれる方が好き。 私はこんな勇者は嫌です。 なら何故書いたんだって話。えぇ、私の甘えです。 |