Leo
今日も星が綺麗に光るでしょう。
彼は今日も来るのかしら。
変わらずに、ここに、来てくれるでしょうか。
「……なにを…私は恐れているの…?」
愛している人を、信用できないなんて。
会わない間の時間…私の知らない時のあの人が、怖いだなんて。
星に、あの人のことを問いかけてみようかだなんて。
胸の前で留めた、赤い鉱石でできた花飾りに視線を落とす。
私の生の象徴であり、いつか、愛する人からの求愛を受け止め、渡すもの。
私は…あの人に渡してもいいのだろうか。
この、赤い鉱石…エイジャでできた花飾りを。
「……私は、どうしたら…」
やはり、この不安の正体を知るべきだろうか。
絶えず輝く星々を見上げた。
「…星々よ。あの人は…」
***
まだ駄目だ。また失敗だ。
この石仮面には、何が足りない。
超生物になるために、なにが足りない。
太陽を克服し、最強の生物になる。
支配できる、より強い力を得るために。
ミュールと共に、永遠を生きるために。
「基盤はできている。あともう一歩…もう一歩が足りぬ…」
早く完成させなければ、ミュールの命が尽きてしまう。
「(間に合わなければ、ミュールを吸血鬼に一度して…そのあとに完成させても…)」
最悪の場合は、その方法をとるしかないだろう。
しかし、どうせなら完成させてから使ってやりたい。
きっと同じになれば、私の価値観も完全に理解してくれるはずだ。
私の隣にいてくれるはずだろう。
「ミュール…待っていろ。お前をその憎らしい運命とやらから救ってみせるぞ」
to be continue…