Aquarius

ミュールは、私を裏切った。

共に生きる提案を拒絶し、姿を消した。

共に永遠を生きたいと、そう思った女だから

お前と私の間に邪魔な要因を全て排した。

命の時間差。

異種族。

その全てを、完璧な石仮面ならば超越できたと言うのに。

なのに、何故。何故だ。


「…ミュール…」


儚く脆い命に、それほどお前がこだわる意味がわからない。

近い滅びを知りながら待つ、お前の思想が私の頭を持ってしても理解できん。

早く死にたかったのか?

私と生きたくなかったのか?

どちらにせよ、なんて憎たらしい女だ。

この私が、お前をあんなにも想ってしてやったのに。

私を拒絶したなど。


「…許さんぞ…ミュール…ッ!」


お前のその裏切りを、私は忘れないだろう。

星のある空を見るたびに思い出すだろう。

私と生きることを選ばなかったことを、けして許しはしない。

お前が語ったこの星空に、果てがないように

お前の血が続く限り、私の想いに泥を塗ったことを、果てなく忘れはしない。



to be continue...