ディオのいるだろう城に行って気色の悪い蛇使いのゾンビをジョナサン様が倒し、少年ポコの姉を助けた。
そしてさらに奥の扉を開ければ、そこには夜空が見えるバルコニーのある広間。
そして、ディオと後手に拘束されたミシェル様が立っていた。
「地獄から戻って来たぞディオ!」
「はっ!生きてたのか……」
「ジョジョ坊っちゃま…!皆さま…ッ!!」
「ミシェル先生…!?先生、その姿は…!」
燃えるような赤の瞳をしたうら若くなった彼女の姿に、なにをされたかはすぐに理解できた。
あの男は、誰よりも自分を思ってくれていた方に、取り返しのつかないことをしてしまった。
悲しげに項垂れるミシェル様に胸が締め付けられる。
「…ジョナサン様、ミシェル様はディオに吸血鬼へと変えられてしまったようですわ…一つ遅かったようです…」
「!ディオ…!ミシェル先生になんてことを…!!先生にだけは、流石になにもしでかしたりしないと信じていたのに!!」
「なにもしてなどいない…尽きかけていた命を引き戻したのみよ」
「ディオ貴様…!先生も返してもらうぞ!!」
「ふ…奪えるものなら奪ってみるがいい」
そうして、死んでいった者たちの恨みをも果たさせてもらうと宣告したジョナサン様の前に、師匠と共にやってきていた、私と同じ波紋戦士であるダイアーがでた。
「ダイアー!?なにをしているの!」
「止めてくれるなローラ。俺にも晴らすべき恨みがあるということ、お前にも理解できるはずだ」
「っダイアー…貴方…」
その背中にかける言葉を失って、私は手の中の弓を強く握りしめた。
どうして止めなかったのかと後悔したのは、それからすぐだった。
ダイアーは、ディオ相手に奮闘し、片目に傷を負わせることには成功したが、ディオの圧倒的な力を前に、その命を散らした。
その一矢報いた見事な散り様に、涙はいらなかった。
「(ダイアー…貴方はよく頑張りましたわ…)」
次は、私が命を賭す番。
始まったジョナサン様とディオの戦いを見ながら、教え子二人の戦いに悲しげに目を伏せるミシェル様を見つめた。
「(護りますわ、貴女を必ず)」
そして傷つけられたことに激怒したディオの命令により現れた配下のゾンビたちを討つべく木の矢に波紋を流し、弓につがえた。
「私たちもやりますわよ、ストレイツォ」
「…分かっているさ、ローラ。このストレイツォ、容赦せん」
to be continue…