「帰ったぞ、ラスト」
「あら、おかえりなさ…待って。ごめんなさい、ディアボロ。先に聞いていい?」
「?なんだ」
「その髪と服?は…なにかの冗談?」
「いいだろう?」
「どこが?」
いつも通り、ハグとキスをしてこようとするディアボロを押しとどめて問いかければ、得意げな顔をされた。
それを一言で斬り捨てると、わかっていないなといわんばかりのため息を吐かれて、この上なく腹立たしい。
わかってたまるか、そのセンス。
「美容師の腕が相当悪かったの?その…カビ染め?」
「カビ染めとはなんだ!?おしゃれ染めだおしゃれ染め!」
「おしゃれッ!?その毒々しい緑のまだら模様がおしゃれ…ッ!?」
「その衝撃を受けた顔はなんだ!なにが悪いと言うんだ!?」
「いや、もう全て許しがたいセンスよ。この地引網みたいな服…そもそも服なの?これ」
「どう見ても服だろう!」
「シチリアの港から取ってきたのかと思ったわ。私があげたスーツはどうしたのよ」
「いつもスーツだと面白くないじゃないか」
「だからって!だからってそれ!?」
勘弁して頂戴、と頭を抱える。
センスがファッションモンスターすぎて頭痛がしてきた。
「ラスト、お前が気にくわないのは単に見慣れてないだけだ」
「(絶対違う)」
to be continue…
[
back]