「ってどこから入ってきたの」
「(まさかあんなに悲しくなって泣いちゃうなんて…)」
くしゃくしゃの気分のまま仕事を終えて、家に帰りついた。
昼間のメローネのにんまりとした笑顔を思い出して、また何故かどきどきする…ってなんで私がどきどきするの!
頭を大きく横に振って、シャワーでも浴びてすっきりしようと脱衣場へ入る。
「もう惑わされてる…!私はもっとしっかりしないと…」
長い三つ編みを指で梳いて簡単にほどいてから、服を脱いでバスルームの扉を開けた。
ここでなんで私は、いつも消してるはずのバスルームに明かりがついていることに疑問を持たなかったのか激しく後悔した。
「おかえりラウラ、先に入らせてもらって待ってたよ」
「…」
…家に勝手に入るのは、まあ、まだ許す。
ソファで寝てたり、勝手にコーヒー淹れてたりするのも許す。
ベッドの下に潜り込んでるのも………大目に見てあげる。
だけど人のバスルームで私が帰ってくるのを待ってるのはどうだろう?
恋人だったなら笑ってあげるくらいで済ましてあげなくもないかもしれないけど、彼はやっぱりただの変質者。
好き、なわけないッ!!
「ありのままの素敵な姿だね。乳首がピンクなのがディ・モールト完璧だ!」
「…メローネ…ほんとこんなこと言うのは気がひけるんだけど今だけ言わせて?死ねばいいのに」
「今日ならいけると思ったんだけど…陥落しない?」
「してたまるもんか!!もう!でてってよ!!」
「どうせなんだから一緒に入ろうよ」
「ファンクーロッ!!!!」
「わあ、ラウラからきたない暴言もらえるなんて珍しくってベネだね!!」
to be continue…