「アヤ…また仕事してんの?」
「あら…起こしてしまいましたか…すいません。ちょっと気になることがありまして」
横でまだ眠っていたはずのクザンさんが、腹部に腕をまわして、腰にキスをしてきた。
くすぐったくて、手元の手配書を取り落としそうになる。
「なに、手配書…?もしかして、この前勧誘蹴ったってやつの?…名前なんだっけ」
「ポートガス・D・エースさんですよ」
「あー…そんなんだっけか…で、なにがアヤをそんな気にさせんの?理由によっちゃ、妬いちゃうよ」
「…Dが、…」
「D?」
「…なんとなく、この人の名前のDが気になってしまうんですよね」
もう一度手の中の手配書をゆっくりと眺めてそう言えば、もぞもぞと半身だけ起き上がったクザンさんにベッドにぽすりと背中から引き倒された。
かぶさってくるクザンさんの気だるげな目とかち合う。
「…アヤが気になってる理由、それだけ?」
「?はい…そうですが…」
「……ならいいけどさ、アヤはもう23にもなったけど…すぐ悪い男に捕まっちゃいそうで…心配なんだよね」
そっと髪を撫でられて、子供にするように額にキスをされる。
「…海賊になったりはしませんよ?」
「わかってるよ…そういうことじゃないんだけど……まあいいや。それより目、覚めてきちゃったしもう一回しない?」
「もう一回ですか…?でもマッサージ、身体十分リラックスできましたし…」
「俺はまだもうちょいほぐしたいなあって…付き合ってよ、アヤ」
「ぅ……それなら…ちょっとだけなら…」
私だけ疲れをとばすのは悪い気がして頷いたら、嬉しそうにしたクザンさんが大きな手で私の胸を包む。
それだけなのに、先端が優しく掌で押しつぶされる感覚に息が漏れ、身体が震える。
「ッ…、ぁ…はぁ…」
「…気持ちいいとすぐ涙でちゃうね、アヤは…可愛いよ」
感度もすごく良くなった、と聞こえたけれど、なんだろう?
クザンさんが嬉しそうだから、いいことなんでしょうか。
「でも…私がされてたら、お体ほぐれないんじゃ…」
「んー?大丈夫大丈夫…(挿れたいとこだけど、開発終わるまで処女護らせてあげないとなあ…きっとサイズ的に初めてはきついし)」
「そんな、申し訳ないです…」
はしっと、身体に触れる手の指を掴んで握れば、クザンさんは少しだけ驚いた顔をした。
「…私にできることがあるなら言ってください…」
「…それなら、俺の上座って」
身体を起こして胡座をかき、その上に跨らせるように私を座らせる。
ついていけずに足の間に固いものを感じていたら、ぱっとアイマスクで視界を覆われた。
「…あの…?」
「アヤ、そのまま腰動かして。それだけでいいから」
「はい…」
言われるがままゆっくりと腰を動かせば、足の間の固いのがこすれて、身体が熱くなる。
「んん…あッ…クザン、さん…」
「ッ、は…アヤはほんと、いい子だね…」
熱のこもった優しい声音に、頭がぼんやりとしていくけど
役に立てて、喜んでくれてるならいいかなあと、ぎゅうと背中に手を回した。
惹かれる理由
(アヤが優しいから調子のっちゃうなあ)
(でも若い男の手配書をまじまじと見つめるから、今回はアヤも悪いよ」
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