真っ青に晴れ渡る空の下、お城のように、そこに聳えていた。
「…(ここがマリンフォードの本部…おっきい…)」
海兵ならば誰でもここの勤務に憧れると西の海に務めていた時に聞きました。
でも、私は全然嬉しくないです…。
「(まだ海軍にはいって1年くらいしか経ってないのに…)」
ましてや、私は通信兵で戦闘兵じゃないのに、何故、強い海賊たちとの攻防が苛烈なグランドラインに…。
荷物を抱えたまま、早速帰りたいと思いながらぷるぷると震えていると、案内係の方が、元帥たちがお待ちだと呼びにきて、慌ててついていく。
「(お話しか聞いたことがありませんが、上層部の方はどんな方たちなんでしょうか…)」
人間とは思えない強さをしているとはよく聞いていますが…。
「(怖い人たちだったらやだなあ…)」
特に大将さんは、敵にまわしたら恐ろしい人らという話ばかりよく聞く。
びびりな私がやっていけるんでしょうか?
「(はあ…なんでなんの取り柄もない私が…もっとすごい人いっぱいいますよ…)」
「元帥方、ショウガン・アヤ通信兵を連れて参りました」
「!」
「そうか…通せ」
「し、失礼します…」
開けられた大きな扉から中を伺うように見て入ろうとしたが、足が思わずぴたりと止まった。
「Σ(巨人!?しかも全員顔怖い!!)」
「「「「「(ちっさ…!!)」」」」」
「(身体は子供の時の小さなままじゃのう…)」
座っているのに見上げなければ、顔が全然見えない。
身体がその場にかたまり、ぷるぷると震える。
「(へ、下手なことしたら確実に殺られる…!!)」
ダメだ、こんなとこで仕事できる気がしない!
不安しかないので、
(ま、まあとにかくショウガン・アヤ通信兵。今日付けで本部の情報伝達部に移籍及び昇進して…)
(!げ、元帥殿!そ、そのお話…わ、私お断りします!!)
(((((…は?))))))
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