第5話
放課後
終わった
今日も また1日が終わった
帰ろうかな
あ そうだ
悠太に
…手紙渡さないと
「悠太 ちょっといい?」
「…何?」
「校舎裏に来てもらっていい?」
「うん」
あたしが告白するわけでもないのに…
緊張する
「悠太ー 帰んないの?」
「ちょっと 待ってて ナマエ行こうか」
「うん」
☆
校舎裏
「なんか久しぶりだね こうやって悠太と話すの」
「そうだね」
「これ クラスメートの奏ちゃんからの手紙」
「…ありがと」
「悠太は本当モテるよね〜 だれか好きな子とかいないの?」
「…ナマエ?」
「誰かと付き合ったりしたら楽しいんじゃない?」
あたし 何言ってんだ?
「…そうだね」
「手紙読んであげてよ 可愛い子だよ」
「…ナマエ 俺は」
何でだろう
言わなくていいことばっかり言って 悠太を傷つけて
あたしは 何がしたいんだろう
「じゃあ あたし行くね」
悠太の言葉を聞かないで 走って逃げた
『胸に溜まる深い哀情』
キミへの思いをどうすれば 断ち切れますか?
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