第5話


放課後

終わった
今日も また1日が終わった

帰ろうかな

あ そうだ
悠太に
…手紙渡さないと


「悠太 ちょっといい?」

「…何?」

「校舎裏に来てもらっていい?」

「うん」

あたしが告白するわけでもないのに…
緊張する


「悠太ー 帰んないの?」

「ちょっと 待ってて ナマエ行こうか」

「うん」







校舎裏

「なんか久しぶりだね こうやって悠太と話すの」

「そうだね」

「これ クラスメートの奏ちゃんからの手紙」

「…ありがと」

「悠太は本当モテるよね〜 だれか好きな子とかいないの?」

「…ナマエ?」

「誰かと付き合ったりしたら楽しいんじゃない?」

あたし 何言ってんだ?


「…そうだね」


「手紙読んであげてよ 可愛い子だよ」

「…ナマエ 俺は」

何でだろう
言わなくていいことばっかり言って 悠太を傷つけて

あたしは 何がしたいんだろう

「じゃあ あたし行くね」

悠太の言葉を聞かないで 走って逃げた


  『胸に溜まる深い哀情』


キミへの思いをどうすれば 断ち切れますか?





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