ヨウナシ


「ああ これで 修一郎の願いが叶うのですね!」


ユウが嬉しそうにいう
「何が…あったの?」


茎道さんの計画はどうなったのか そしてユウがかかえている少女はなんなのか


「罪の王冠 ホントにすばらしい…」


ユウは答えず ほかの事しか話さない


「ユウ… その子誰?」


やっとあたしに気付いたみたいで 彼は 振り返って言った


「イノリです 修一郎の探し物です」


イノリ… この子が…


「よかったね 茎道さんの計画も…」


「もう君の役割は終わりです」

あたしの役割が終わり? そもそも あたしの役割って…? 何?

「だから ボクの前から いなくなって結構です」


「え…」


「キミはもう必要ありません 早くボクの前から いなくなってください」


「聞こえなかったのですか? 早くいなくなれと言っているでしょう?」

彼の冷たい目を見ていたら 何も言えなくて


 『彼の目に もう私は映らない』


「…ありがとうございました」

あたしは背を向けたユウに そう行って走り出した



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