今は君が



「着いた!」

久々に行ったあの場所…

「遅い」

「ゴメン…」

GHQの本部

今はすっかり跡形もなくなった


「ローワンさん…ありがとうございました」

あの時 ローワンさんが助けてくれなかったら あたしはもうここにはいなかったから

ダリルもこんな優しく…
笑ってくれるようになったから

全ては あなたのおかげです

そんな事を思って 祈った

「まだローワンの事が好きなの?」

「なんで?」

「急に…今まで行かなかったのに」

「逆だよ 吹っ切れたから…ここに来たの あたしが今…好きなのはダリルだよ」

ローワンさんが死んで ショックだったあたしをずっと励ましてくれた

そんなあなたが


「やっとかよ…何年待たせたんだよ」

そう 五年も待たせて

「ゴメン…ちゃんと吹っ切ったから」

「…わかった」

ローワンさんの事は好きだった

でも 今は

『あなたが一番好きです』




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