一緒に暮らそうと言われ、今日はついに弓鶴先輩の家で住む為に家の前まで来た。
インターフォン を鳴らすか鳴らさぬべきか手が震える。
どうしようか迷っていたら、ガチャとドアが開いた。
「遅い、5分の遅刻だ。」
「ご、ごめんなさい!ちょっと緊張…っわ!弓鶴先輩?」
弓鶴先輩はきつく私を抱きしめた。いきなりのことで頭がついて行けない。
「…心配した」
私を抱きしめる手が暖かい。
「緊張してしまって…」
そう言うと弓鶴先輩は優しく笑った。
ああ、私は弓鶴先輩のこの顔が好きだなと思った。
「あまり見つめるな。恥ずかしいだろうが」
照れてる弓鶴先輩はとてもかわいい。でも、からかうと後が怖いのでここまでにしておこう。
「なっ…」
「………」
どうしたのだろう?弓鶴先輩の様子が少しおかしい気が…
「何だよ咲耶、俺達を忘れてたのか?」
「これがバカップルって言うんですね!」
聞き覚えのある声だなと思い、私は後ろを向く。
「何でお前らがいるんだ。」
「誘ったこと忘れてて…」
「咲耶…」
弓鶴先輩に頬を捕まれ思い切り引っ張られた。
「い、いひゃい、いひゃいでふ…」
声を上げると、弓鶴先輩の眼鏡が光った。これは…
「お仕置きが必要だな」
ゾクッと鳥肌が立った。スイッチが入った弓鶴先輩を止めることはできない。
お仕置きってまさか、マラソン10キロとか500円のアイスを買って来いとか言う嫌がらせじゃあ…
ありえる!
私はどうにかして阻止しようとして口を開いた。
「先輩落ち着いてくださっ…んっ」
顎を持たれ、弓鶴先輩は私にキスをしてきた。
「んっ、ふっ…」
甘く、蕩けるようなキスに酔ってしまう。
あまりに気持ち良くて、意識が飛んだ。
気がついたら、大きなベッドの上に寝ていた。
「気づいたか」
「あれ…私…」
一体ここはどこなのだろうと先輩に聞いたら、僕の家だと即答された。
「あっ、そういえば私…みんなの前でキ…キスっ!」
「あいつらなら顔を真っ赤にして帰って行ったぞ。」
ニヤリと面白い物でも見たかのような顔をしている。
「私、恥ずかしくて顔合わせられないよ」
「そうか…なら、もっと顔を合わせられないようなことをしてやろうか?」
弓鶴先輩は段々と近づいて来て、私の上に覆いかぶさるような形になった。
「え…弓鶴先輩?」
どういう意味ですか?と聞く前に弓鶴先輩がボソッと耳打ちをした。
「キスマーク、付けてやるよ。体中に、な…」
そしてそっと私ね唇に口づけた。
end
20111026
初!弓鶴先輩夢!
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