響也05 | ナノ







ぶるーぱれっと




※女の子日ネタです。裏ではありませんが、内容は下品ですので苦手な方はご遠慮下さい。


かなでの顔色が悪い
それに気がついたのはお昼前の二人練習を森の広場でしていた時だった。
普段からにこにこぽえぽえしているせいでわかりにくいが、響也には幼なじみのかなでの体調の変化が手にとるようにわかる。17年もの間腐れ縁とはいえ幼なじみを続けていた賜物だろう。

この顔色の悪さは…あれか

思いあたる節があって響也はふぅと息をはいた。できれば気付かないふりでもして放っておいてやったほうがいいのだろうが、かなでの顔色の悪さを鑑みるとそれも気が引ける。
仕方ないと響也はなんだかふらふらしているかなでを木陰に座らせた。
案の定、かなでは座った瞬間体を丸めてしまう。
「響也、お腹痛い」
「だと思った」
二日目かと問うとデリカシーがないという言葉が帰ってくる。男にそれを気付かせる時点でどっちのデリカシーがないのかは甚だ疑問だがこの時期のかなでに下手なことをいうと酷く落ち込む時があるので、その言葉は敢えて飲み込んだ。
そのかわり、よしよしと頭を撫でてやると気持ち良さそうにかなでが目を細める。以前榊大地が犬みたいだと揶喩したことがあったが、確かになと響也は息を吐いた。
「うう、なんで女の子に生まれたんだろう」
下腹部の痛みのせいか、力のない声でかなでが呟く。その横に腰を下ろし、響也はははっと笑った。
「別に男もそんなにいいもんじゃないぞ?」
「えーっ」
月一でこんなめに遭わないだけましだよ、とかなでが頬を膨らませる。響也は頭をかいて、だからさと息を吐いた。
「それはないけど、その変わり毎日大変なんだよ」
「?毎日何が大変なの?」
「そりゃ」
うっかり危ないことを口にしそうになって響也は慌てた。

危ない危ない、こいつのペースに乗っちゃ駄目だ

何が悲しくて幼なじみで…しかも密かに想いをよせている相手に夜の事情を告白しなければならないのか。深く溜息をついた響也にかなではまたぷぅっと頬を膨らませた。
「教えてよ」
「駄目だって」
「なんで?」
「なんでってそりゃ…な、なんででもだよ!そんなこと言ってると薬やんねぇぞっ」
しつこく聞いてくるかなでに響也が声を荒げる。かなではえぇっと声をあげて、それからもぅっと息をはいた。
「じゃあ、諦める…響也薬持ってたの?」
「ああ?あー…そろそろ時期だなーと思って」
「ありがとう」
へへっと笑うかなでに響也も微笑する。

その様子を少し離れたところで見ていたニアは複雑そうに首を傾げた。
「それでいいのか、お前らは」

その問いに答える者はいなかった。



あとがき
…や、やっちゃったネタです。やらかしました。ごめんなさい!でも幼なじみってそういう遠慮とかなさそうですよね!……ね?

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