告白
梅雨の始まりの頃。
柳が誕生日を迎える。
テニス部のメンツでお祝いをする中に、つばさ も混ぜて貰い。
お祝いをした後。
告白するタイミングを見計らうモノの、中々タイミングが合わない。
結局、帰る時間となり。
告白は、後日にするかと思っていた中。
偶然にも、部室最後になったのが柳。
「つばさ 」
「う?」
「何か、言いたい事があるのだろう?」
「!!」
「ずっと、此方の様子を伺っていたからな。どうした?」
全員が出て行くのを見送ってから、柳が声を掛けて来る。
まさかの当の本人からの気遣いに、つばさ は戸惑うモノの。
「柳先輩が好きです」
「つばさ ?」
「や、別に答えがどうこうじゃなくって。ただ、伝えたかっただけなんですけどね?」
「答えはいらないのか?」
「ええっと。あるんですか?」
「俺もつばさ が好きだぞ」
「・・・・・・・・・趣味悪いと思う」
柳の言葉に、そう言いながらも抱き付く。
「好きだぞ、つばさ 」
「私も好き。・・・蓮ちゃんって、呼んでもいい?」
「ああ、構わないぞ」
「ん、蓮ちゃん好き」
抱き付き、笑って見上げる。
優しい手が、髪を撫でる。
誕生日に、想いを告げて。
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