一目惚れ
 中学に入学して、一番最初に仲良くなったのは。
 切原赤也。
 もじゃもじゃのわかめみたいな髪型の、気の強いテニス部の男の子。
 いつも一緒に居る、綾加とはクラスが違ってしまった為に、つばさは昼休みや放課後以外は赤也と一緒に居る事が多かった。
 その赤也の部活の先輩である、真田はいつも怒ってばかりでつばさと赤也は苦手としていた。
 それよりも、いつも涼しげな表情の柳の方がつばさ は気になった。
 表情という表情はあまりないが、その中でも見ていれば楽しいのか怒っているのかは、分かる。
 一目見て、惚れた相手。
 それが、1つ上の柳蓮二だった。
 何事にも、真っ直ぐと。
 言いたい事は、ハッキリと言うのがつばさの性格ではあるが。
 さすがに、『好き』と告げるのはそう簡単ではなく。
 それでも、優しい柳に惹かれるのは事実で。
 もっと触れたいと思うのも、事実。

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