いただきます‐11月11日
「蓮ちゃん、蓮ちゃん」
「どうした、つばさ」
 夕食を終え、ソファーに座り読書を楽しんでいると。
 後片付けを終えたつばさが、笑顔で目の前に立っていた。
「今日って、何の日か知ってる?」
「今日?11月11日か?」
「そう!」
 満面の笑みを浮かべるつばさに、柳は思考を巡らせる。
 そうして、思考を巡らせた結果。
「ポッキーの日、か?」
「正解!ね、ね、ポッキーゲームしよ?」
 差し出すのは、チョコがたくさん付いた。通常のポッキーとは少し違う、ポッキー。
 柳が答える前に、つばさは口にポッキーを咥えると。
 隣りに座り。
「ん」
 反対側を咥えるように、顔を向ける。
 そんなつばさに苦笑しながらも、ポッキーを咥えると。
 勢い良く食べ始め、柳の口に触れる直前でポキっといい音をさせて、折って食べる。
「ん〜、美味しいっ!!」
ご機嫌なまま、残りのポッキーを食べるつばさ 。
そんなつばさに、無言で近付きソファーに押し倒す。
「みゃっ?!」
驚くつばさの抵抗をものともせず、淡々とシャツのボタンを外していく。
「やっ、蓮ちゃん!」
「何だ」
「な、何してるの?」
「ポッキーを食べ損なったので、食べるんだ」
予想外の返答に、つばさの動きが止まる。
その一瞬を見逃す筈もなく、下着のままでつばさの谷間にポッキーを差し込む。
「れ、蓮ちゃん?!」
驚くつばさに、ニヤリと笑うとポッキーをゆっくりと食べ始める。
「んぅっ…」
場所が場所なだけに、触れる唇と舌にピクリと反応するつばさ。
その反応を見ながら、柳はポッキーを食べる。
つばさの体温で温まったポッキーは、チョコが溶け始めて胸元を汚す。
それを舐めながら、シャツと下着を外せば、既に甘い声で鳴くしかないつばさは、抵抗をしない。
そのまま、柳はポッキーごとつばさを食べる。




「もう、蓮ちゃんとはポッキーゲームしない!」
翌朝、ベッドから起き上がれないつばさは、むくれながら叫ぶ。
そんなつばさに、笑う柳。
些細な、ゲーム。

[ 40/53 ]

TOP


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -