君と初めて出会った日 入部当時から、No1になると豪語する切原赤也。 明るく屈託のない赤也は、クラスでもそのままの性格故に友達が多く、その1人につばさが居た。 「バカ也!プリント、出し忘れてる!!」 「ゲッ、ヤベ。ちょ、待てつばさ」 「自分で出してよ。もう、みんなの出して来たもん」 「マジ?終わってねーし」 「知らな〜い」 フェンスを挟んで、そんなやり取りをする2人は仲が良く。 ともすれば、初々しい恋人同士にも見える。 「つばさ、また廊下を走っておったであろう」 「うげ、真田」 「お前な、先輩を付けんか」 「真田・・・先輩?どーもすいやせんでした〜」 赤也と一緒に居る事が多いつばさは、厳格が故に真田に怒られる事が多く。 しかし、怒られても凹む事なく再び赤也と共に騒ぎ一緒に居る事が多い。 全く持って、見ていて飽きない。 コロコロと変わる表情。 屈託のない明るい性格。 読みやすい行動と思いきや、予想外の行動をしたりする。 「や〜なぎ先輩。難しい顔して、なぁ〜に考えてるんですか?」 ヒョッコリ顔を出すのは、件のつばさ。 頭を撫でれば、嬉しそうに笑う。 人懐っこい性格なのであろう。 「難しい顔をしていたか?」 「してましたよ〜」 あまり表情が変わらないので、感情表現が解り難いと言われる事は多々あるが、表情について指摘されるとは思いもしなかった。 初めて会ったのは、テニスコート。 それ以降も、ほとんどがテニスコートばかり。 手に入れるには、あともう少し。[ 37/53 ]← →
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