貧血(不二)

昼休みになり、残りあと2時間。
それを乗り切れば、帰れる。
けれど、痛みと貧血に少し休もうとフラフラと起ち上がって、保健室へ。
「ねぇ、どうしたの?」
「え?」
「顔色が悪いし、今日はずっと一日元気ないよね?」
「しゅーすけ?」
「そんな驚く事?これでも、誰よりもキミの事を見てるんだよ?保健室に行くんでしょう?抱き上げて行きたいけど、キミは恥ずかしがるだろうからね」
「なっ?!」
「だから、ホラ。肩を貸すから、行こう。一人じゃ危ないからね」
いつの間にか、柔らかな笑みを浮かべた不二が立っていた。
そうして、保健室に行くと。
窓際のベッドに寝かされ、ベッド脇に椅子を置いて不二はそこに座る。
「眠るまで、此処に居てもいいかい?心配なんだ」
「え、あ・・・うん」
「ありがとう。クスっ。心配しなくても襲ったりしないから」
「バカッ」
不二の言葉に赤面すれば、優しい笑い声が室内に響く。
布団に入り、潜り込めば。
「苦しくない?」
「平気」
「残念だな、寝顔見たかったのに」
「イヤよ、恥ずかしい」
「そうかい?可愛いけどな。ね、だから顔を出して?」
そんな風に言われてしまえば、顔を出すしかない。
「ありがとう。ゆっくりお休み」
優しく髪を撫でられ、その心地よさに眠りに落ちる。




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