貧血(幸村)

女性特有の月に一度の痛みは、その痛みを知る事のない男を怨んでも誰にも責められないと思う。
その位に、痛い。
痛みに耐えながらも、授業を受けて昼休みになれば。
空腹を満たすよりもこの痛みから逃れる術として、寝る事を選んだ。
机に突っ伏して眠りに就けば、優しい手が髪を優しく梳く。
それがあまりにも心地良くて、撫でるのを辞めて欲しくなくて無意識の内に、頭を摺り寄せる。
そんな行動に、クスリと笑みが零れる声を聞きながら。
「早く良くおなり、今日は一緒に帰ろう。たまには、甘えさせてやるよ」
耳元で甘やかな声が囁かれる。
きっと一緒に帰って、抱き締めてお腹を温めてくれるであろう恋人に想いを馳せながら、ゆっくりと夢の世界へ。




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