04.上目づかいの君

「ん〜、美味しいっ!ありがとう、蓮ちゃん」
「どういたしまして」
美味しそうに頬張りながら、笑顔で食べるつばさ。
そんなつばさに、柳も釣られて笑顔になる。
他愛もない話をしながら、ゆっくりと食事を楽しむ。
食事時にはテレビを付けないで、互いの話をしながら食事を楽しむ。それが、一緒に暮らすようになって自然と出来た暗黙のルール。
実際にテレビを付けるのは、ニュースを観るぐらい。
2人一緒に居る時には、テレビを観る事はほとんどない。
それだけ、互いに一緒に居るのが楽しく。色々な事を話していたりするのだが。
それ以外に、お互いに読書が好きなのも一つであろう。
静かに読書を楽しみながら、一緒に居る時間というのも二人にとって至福な時間である。
しばらくすれば、つばさは自分の分が食べ終わったのか。
柳を伺うように時折視線を送る。
「どうした?」
「んー……」
問い掛ければ、曖昧な返事でジッと見上げて来たかと思うと、立ち上がりつばさは柳の隣りに座りソッと腕を掴み。
上目遣いで見上げて来ると。
「一口、ちょーだい?」
言いながら、口を開けて来る。
そんな姿に柳は笑みを零すと、一口にパンケーキを着ると口に運んでやる。
「んっ。美味しい」
「そうか。もう一口食べるか?」
「食べる!」
結局、残りは全てつばさのお腹に入ってしまうが。

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