獄都事変 | ナノ


拍手ログ/斬島、佐疫、谷裂  




■とある冬の日(Ver.斬島)

「今日は冷えるね」
「そうだな」
「寒いのは平気?」
「ああ。お前はどうだ?」
「私は、割と好きかな」
「何故?」
「あったかいものがすごいおいしいでしょ」
「確かに……!」
「今日はシチューにしようかと」
「! 食べに行ってもいいだろうか?」
「もちろん。買い出し付き合ってもらえる?」
「ああ! その前に館に着替えを取りに行ってくる」
「……着替え?」
「ああ」
「えっと」
「今日は世話になる」
「あ、はい」

(押しに弱い)


■とある冬の日(Ver.佐疫)

「今日は寒いね」
「あ、手袋あるよ」
「借りていいの? ありがとう」
「それからマフラー」
「う、うん。ありがとう」
「耳当てもしてていいよ」
「あの、ちょっと」
「どう?」
「大丈夫、だけど」
「待って、カイロもあるんだった! どうぞ!」
「さ、佐疫さん、」
「貼るやつも持ってるけど、どうする? 貼る? 貼ってあげようか!?」
「……それはさすがに、あついかな」
「そっか……、まだいろいろあるんだけど……」
「もうあの、あつくて汗がね……?」
「タオル要る?」
「ん、んん、ありがとう」
「保冷剤もあるけど」
「……」

(全天候型獄卒……)


■とある冬の日(Ver.谷裂)

「今日の夜はかなり冷えるそうだ」
「ああ、そうなんだ? 今もすごい寒いもんね」
「お前……」
「ん?」
「そんなことでどうする!!」
「うわ、びっくりした」
「今のその格好だって薄いくらいだというのに、そんな心構えでは死ぬぞ!」
「え、そ、そんなに冷える? 雪とか降るかな」
「楽しんでいる場合か! 灯油の備蓄はあるんだろうな」
「あるはずだけど」
「夕食はきっちり食え」
「夕飯だけはいつも食べてる」
「着る服の枚数も増やしておけ」
「じゃあ冬用のいろいろ出すかなあ」
「風呂ではしっかり体を温めて、間違っても髪を乾かさずに放置するなんてことがないように」
「うん、うん、わかったからちょっと落ちついて……」
「大体お前は全てにおいて無防備がすぎる!」
「ハイ……」

(つまり、風邪引くなよ、と……)

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