光に追従A/ライトニング
この感情は、なんだろう。
体が痛む。全身がビリビリと、締め付けられるように痛い。私はライトニングへ振り返る。「わかってた?」「いいや、勝算はあるつもりだったが」
「次は君が行くか?」
「ボーマンについて行ってもかまわない」
「戦うのなら、エコーのデータのコピーを貸し出そう」
「聞いているか?」
「なまえ?」
私はふらふらと立ち上がって椅子から落ちる。這うように前進する。あそこへいかなければ。「なまえ」声がする。今、そうして私の名前を気安く呼んでくれるのは、ボーマンかライトニングしかいない。
「行くんだな?」
「……」
いる、のだろうか。ああしてデータとして吸収されたことがないからわからない。ウィンディはまだ、不霊夢の中に? 私もまた不霊夢の中に行けたなら、声が聴けるのだろうか。
「こ、」
ライトニングが私の隣に立つが、手を差し出すこともなければ、背に手を添えることも無い。
「こんな世界、いっそなくなればいい」
は、と彼は珍しい笑い方をしていた。「それでは本末転倒だ」いいじゃないか。私は別に、イグニスではないのだから。
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20190216:正直キツイ。