とある平和な世界にてB/アース


風のイグニスに、四つ葉なんてプレゼントしても、仕方が無いような気がしていた。最悪その場で捨てられるのでは、と。それをなまえに伝えると、「それでも見つけたら見せたいんだよ」と笑っていた。そうか、それならがんばってくれ。そんな会話をした次の日、また、なまえを見かけた。
やはり、四葉を探している。

「なまえ」
「ああ、また会ったね」
「聞きたいことがあるのだが」
「うん?」
「何故、四葉なんだ?」
「いや、ただ、反応を見てみたいだけだけど……」
「……それには、なんの意味がある?」
「さあ……、ないかもしれない」
「ないのか」

何故か、私の方が少し落ち込んだ。落ち込むということは、何か、なまえに期待していたのかもしれない。一体何を期待していたのかはわからないが、なまえはふと思い出したように「でも、レアものだから、いいことあるよ、っていうか。幸せになれるかもねー、みたいなのがあるみたいだよ」なるほど、花言葉と言うやつか。私は思うが、余計に、風のイグニスは受け取らない気がした。

「本当に風のイグニスに?」
「怒ると思う?」
「怒る、と言うか、喜びはしないのではないか」
「あはは。そうかも」
「まだ、闇のイグニスにやる方が喜ばれはすると私は思う」
「それはそうだと私も思う」

なまえはへらへらと笑っている。

「でもきっとね、受け取って貰えたら、長く大事にしておいてくれるのは風のイグニスだろう、とも思うよ」
「……そうだろうか」
「君も探してみればいいのに。水のイグニス喜ぶかも」
「いや、君が見つけたら私も探し始めることにする。ないものを探すほど暇でもない」

なまえは声を上げて笑っていた。「4本目見つけたら先に水のイグニスにあげちゃおう」ちょっと待ってくれ。


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20190128:アースくんそう言うとこあると思う、Aiちゃんもそういうとこあると思う
 
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