落ち込む話@/ソニック


力なくこたつに突っ伏しながらいう。

「もう無理、殺そう」
「その依頼、引き受けてやってもいいが?」
「本気でショック、吐きそう」
「おい?」
「あー、やだ、今度えぐるような文句言ってやるけどほんと無理もうやだー、やめてー、頭おかしいー」
「なまえ」
「やだやだやだやだもーむりーー」
「聞いているか」
「聞いてます、実際殺せたら殺そうなんて言いませんよ……」
「なに!? そんなに強いヤツなのか」
「一般人です勘弁してあげてください」
「何だと言うんだ……」
「社会はままならないところだなって」
「やめたらいいだろう」
「違いますよう、誰もやめたいなんて言ってないじゃないですか」
「全くわからんな」
「私もです、ほんとにもうなんかなあ、なんだろうなあ、どうしたらいいんだろ。ああーーーーーままならないよーーーーたすけてーーーー」
「だから、誰を殺すんだ」
「殺さないです、もーーー怖くて何も話せないこの人にーーー」
「……」
「はあ……、そんなの誰も幸せになれないよ、私はこんなに落ち込むし、それって嬉しいの一部だけじゃない。て言うか嬉しいってわけでもないだろうにもーーー、うわーーーー」
「なまえ」
「ん?」
「俺はどうすればいい」
「え」
「落ち込んでいるんだろう」
「はい、いや、すいません、折角来ていただいたのにこんなので。がんばりますから平気ですよ」
「………」
「えらい釈然としない顔ですが……、ほんとうに大丈夫ですよ、少し弱音を吐きましたから、大丈夫」
「……そんなものか」
「そんなものです。私にはソニックさんがいますから、全然楽ですよ。ありがとうございます」
「……始末して欲しくなったらいつでも言うといい」
「そうですね、そうします」
「ああ」
「それにしてもああーー……」
「やはり殺すか」
「殺さないいーーーーー」
「そうか………」

混ざり合って日常になった忍者のやはり世間一般からはずれた言動に少しだけ救われる、そんな休日の話。


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20160327:ソニックの前で弱味を見せる。
 
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