日曜日の前向きさんB


気になっていたパン屋で、フルーツサンドと一番人気と書かれていたクロワッサンを買うと公園へ向かう。「少なくねえ?」とエクボが言うが、「これで大丈夫」あんまり食べると眠くなるのである。
視界を何度も横切っては、ふわふわと浮いたり話しかけてくれたりするエクボを目で追いながら食べ進める。

「隣の席のやつ寝てたな」
「んん。あの子はいつもそうだよ」
「で、正面の奴はめちゃくちゃキレてた」
「うん。真面目だから許せないみたい。そろそろ爆発するかも」

私が頷くと、エクボは思い切り呆れて息を吐いた。それからちらりと私を見上げて、真正面に浮かんでいる。

「お前さんはいいのか」
「何が?」
「鬱陶しいだろ、そんなヤツらに挟まれて」
「でもなにか思うのも疲れるし」
「それはそうかもな……」

でも、なー、うーーーん、とエクボはその場で数度まわって考えている。言いたいことも何となくわかる。私はサンドイッチをひとつ食べ終えた。
エクボが、俺様が何とかしておいてやる、なんて言うより早く私が言う。

「帰り、どこに寄ろうね」

どうせ考えるのならば、楽しいことの方がいい。


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20190422:眠くてごめん
 
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